こんにちは、Kです。
想像してみてください。
初めて行った病院で、出てきた医師が無精髭で、頭は寝癖がついていてボサボサ、白衣もヨレヨレだったとしたら。
不安になりませんか?
「こんな先生で大丈夫だろうか…」「きっと仕事もできないに違いない…」
残念ながら、このようなネガティブな思いを患者さんに持たれてしまうことは必至です。
我々は、一部の悪い印象に引っ張られて、対象の全てを悪い方向に判断してしまいます。これを「ホーン効果」と言います。
ホーン効果のホーンは、悪魔の角(ツノ)からきているそうで、心理学者ソーンダイクが、軍隊での業績評価法などを研究する中で発見した心理現象だそうです。
ソーンダイクは、軍の指揮官が部下を評価するとき、最初に欠点に気づくと、その後も欠点ばかりを探してネガティブ評価を繰り返すことに気づきました。怖くありませんか?
しかも、その後の研究で、一度マイナスな人物像を形成してしまうと、修正は非常に困難であるということがわかりました。怖すぎです。
人は、第一印象に引っ張られます。なぜかというと、出会った後は第一印象に適合する情報ばかりを積極的に集めるからで、これは「初頭効果」と呼ばれます。
人の印象を決める際に参考となる要素は3つあり、それぞれ視覚情報が55%、聴覚情報が38%、言語情報が7%の割合を占めるとされています。
少し前に「人は見た目が9割」という本が流行りましたが、9割は言い過ぎだとしても、5割くらいは影響してそうです。
逆に最初の好印象が、多少のマイナス面を覆い隠してくれることもあり、こちらは「ハロー(後光)効果」と呼ばれています。
「富める者はますます富み、貧しき者はますます貧しくなる」という聖書の言葉を元にしたマタイの法則は有名ですが、第一印象でも同様のことが起こり得るようです。世知辛いですね…。
もちろん、人は見た目が全てではありません。
髪の毛がボサボサでも、白衣がヨレヨレでも、卓越した知識や技術を持った先生はたくさんいらっしゃいます。
でも、だからこそ、最初に与えた誤った印象で、後々の信頼関係に悪影響を及ぼすようなことは避けた方が無難かもしれません。
せっかく中身がイケているのですから、外見も同じように磨く…とは言わずとも、少なくとも不快感を持たれない程度に清潔にしておいた方がお得かもしれません。
そんなわけで私も明日、美容院に行ってきます!
以上、「人は見かけだけじゃない」それでも身だしなみに注意すべき理由の話でした。