こんにちは、Kです。
先日、面白い書籍を読んだので紹介します。
ルーク・バージスという方が書いた「欲望の見つけ方」という書籍です。
原題は”WANTING: The Power of Mimetic Desire in Everyday Life”。Mimetic Desireは「模倣の欲望」と本書では訳されています。
模倣、すなわち、他人の真似ですね。
つまり他人の欲望や行動を模倣することによって私たちの欲望が形成されるという概念に焦点を当てた書籍です。
少しわかりにくいかもしれませんので例を挙げてみましょう。
同年代の医師が、開業して大成功して大変リッチな生活をしている様子をSNSに投稿している様子を目撃したとしましょう。
すると、それまで特に自分の生活に不満を感じていなかったはずが、急に自分も成功して同じような生活を送りたいと考えてしまう…。
こういうことって、程度の差はあれ、誰にでもあるのではないでしょうか?
“我々の欲望の大半は、そうした「他人の模倣」に起因しているのではないか”というのが、本書で語られる模倣理論です。
この本は、この模倣の欲望が私たちの日常生活、人間関係、キャリア、そして社会全体にどのような影響を与えるかを詳細に分析し、その影響を制御し、自分自身の真の欲望を見つけ、より充実した人生を送るためのアドバイスを提供しています。
そのアドバイスのエッセンスを私なりに思い切って2点にまとめると…
・まずは模倣の欲望について知ること
・自分自身の本当の欲望とは何かを模索すること
非常に単純ですが、上記になるかと思います。
先にも述べたように、「誰かの行動や持ち物を真似したい!」という思いから生じる欲望は誰にせよあります。
○○のようにお金持ちになりたい…
△△のようにスリムな体型になりたい…
⬜︎⬜︎のように仕事で成功したい…
などなど。
その欲望を持つこと自体は悪いことではありません。
大事なのは、そうした欲望がどのような過程で生じてきたか、自分自身で把握すること。すなわち、「模倣の欲望」という考え方を自分にインストールすることです。
そうすることで、いわば借り物の欲望に惑わされることがググッと減るはずです。
そして、その上で、自分が本当にやりたいこと、本当に欲しいものは何なのかを徹底的に模索することが大事だと思います。
現在のSNS時代は、おそらく人類史の中で最も簡単に他人の欲望にアクセスしやすい状態になっています。
その中で、いかにブレずに自分自身の本当の欲望を追求していくか。そのヒントを得られる書籍だと思います。
ご興味のある方はぜひご一読を。
以上、他人の欲望に振り回されないために…の話でした。