仕事

明日できることは今日やるな、という話

こんにちは、Kです。

8月も終わりに近づいてきましたね。

みなさんは夏休みの宿題は、どのようにこなすタイプでしたか?

私の学生時代は、夏休み当初は「早めに終わらせよう!」と意気込むのですが、次第にモチベーションが低下していき、結果的に8月20日ごろ(今頃)を境に焦り始め、8月31日の夜になんとか終える…といった行程を繰り返していました。

こういうタイプの方、多いんじゃないかと思います。

そんな私でしたが、いつの間にか、何事も早め早めに手をつけるタイプになっていました。

何らかのプレゼンや、試験を控えているとき、なるべく早く準備を済ませておいた方が、ゆったりと期日を迎えられるということに、度重なる失敗の中で気付いたんですね。

このような習慣を身につけたことで、うまくいったこともたくさんありました。

ただ、あるときふと気づいたのが、「常に物事を前倒し、前倒しにしていると、永遠にゆっくりする時間なんてできないのでは?」ということです。

考えてみると、世の中には「やっておくに越したことはない」ものというのは無限に存在します。

1年後に控えた試験の対策も「やっておくに越したことはない」ですし、1週間後に控えたプレゼンの準備も「やっておくに越したことはない」ですし、3日後の外出の準備も「やっておくに越したことはない」ですし、さっき届いたメールへの返信も「やっておくに越したことはない」のです。

ただ、そうしたことに全て対応し始めると、やるべきことは無限に膨張して、常に時間が足りない状態、常に「やりたいこと」を先延ばししてしまう状態に陥ってしまうんですよね。

このことに気づいてから、常に物事を前倒しにしようとすることはやめました。

いわゆる「明日できることは今日やるな」という方針です。

1年後に控えた試験の対策は3ヶ月前から本腰を入れればよいかもしれませんし、1週間後に控えたプレゼンの準備も3日前から始めれば間に合いそうですし、3日後の外出の準備は前日にやれば済みそうですし、さっき届いたメールへの返信も今日が忙しければ明日でも大丈夫な内容かもしれません。

この方針にしてから、心に大きく余裕ができました。

今日は、今日やらなければいけないことだけに集中すればいいのです。

この「明日できることは今日やるな」戦法を採用している方は、考えてみたら、すでにたくさんいて、2ちゃんねるの創設者のひろゆきさんとか、タモリさんとか。

もともとはトルコのことわざだそうです。

「仕事にも活かせるよ」ということで出された書籍も名著として有名になっていました。目を通してみましたが、個人的には大いに参考になりそうです。


かつて作家の遠藤周作さんもエッセイの中で「明日できることは今日やるな」を紹介し、「今日の仕事をやり終えたならば、その後は愉快に遊べ、愉快に人生を楽しめ、明日の仕事までガツガツ、今日のうちにやるような奴は結局出世しても、人間として損なのだという意味なのであろう」とやや辛口に語っています。

もちろん、今日、今この瞬間にでもやらなければいけないことには、生きていれば必ずどこかで遭遇します。

一方で「それは明日でも大丈夫」ということは、もっとたくさんあるんですよね。

物事を計画的に進めることは重要ですが、今急いでやらなくてもいいことは思い切って先送りする勇気をもつことが、楽しく毎日を送る秘訣なのかもしれないと感じました。

以上、明日できることは今日やるな、という話でした。