こんにちは、Kです。
先日、「怪物」という映画を観てきました。
カンヌ国際映画祭で脚本賞を獲得したことでも話題になっていますね。
脚本を担当された坂本裕二さんは、「最高の離婚」や「カルテット」、近年では「大豆田十和子と三人の元夫」などの軽妙なセリフが持ち味の脚本を多く手がけてきた方ですので、私も公開前から大変楽しみにしていた作品です。
映画のあらすじとして、小学生の息子を育てるシングルマザーが、息子の変わった様子に気づき、担任教師に不信感をもつところから話はスタートします。
モンスター教師から息子を守りたい、という想いから懸命に行動する母親ですが、それぞれの主張が食い違っていることが次第に明らかになり…という展開です。
果たして、本当の「モンスター」≒「怪物」とは誰のことなのか、というのが本作のテーマになっています。
映画を観ている中で「ああ、これって、医療現場でも起きうることだよな…」と感じました。
「モンスター〇〇」という言葉が気軽に使われる昨今です。
医療現場でも時折、過大な要求をしてくる方がいて、度が過ぎた場合は「モンスターペイシェント」として関係者間で扱われるケースがあります。
ただ、これは向こう側としても感じていることかもしれません。
自分はただ自分の理念に則って正しい主張をしているだけなのに、モンスタードクター達が適切な対応をしてくれない、と。
あるいは、医療者・患者関係以外の全く別のところに、意外なモンスター〇〇が潜んでいる可能性もあります。
仕事をしていく上で、誰かとの対立関係に陥ることは、どんなに優秀な人でもあり得る話です。
そうなったとき、安易に相手をモンスター認定するのではなく、少し立ち止まって俯瞰的な視点から、「自分がモンスターになっていないか」「他にモンスターが潜んでいないか」と思案してみることは、実は大事なことなのではないかと、映画を観ながら感じました。
「怪物」オススメです。医療従事者も観る価値ありだと思います。
以上、映画「怪物」を観て感じた仕事におけるモンスターの話でした。