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お受験どうしますか問題の話

こんにちは、Kです。

先日、久々に学生時代の友人数名と一緒に飲み会をしました。

たまたま全員既婚者だったこともあり、自然と話題は子供の話に。

当然出てくるのは「お受験」について。

ちなみに自分は「お受験にはあまり意味がないんじゃないかな…」と考えていたため、そのように伝えたところ、集まった中では少数派で、他のメンバーは子供のお受験に関して本格的に検討しているようでした。

今日は、どうして私がそういう考えに至ったかについて簡単に述べてみたいと思います。

そもそも「お受験」で得られるメリットとは何でしょうか?

最も手頃な回答としては、「優れた教育環境が得られるから」というものでしょう。

ただ、そもそも優れた教育環境に意味があるのか、という問題もあります。

イギリスの双生児7000組を対象したある調査で、学習動機、つまり、やる気や自分で感じる学力感が、同じクラスや同じ先生で教わった場合と、異なるクラス・先生とで教わった場合で異なるかを調べています。

その調査によると、学習動機に及ぼす先生の違いからくる影響力は、あっても2〜4%程度、つまり教育環境による違いはほとんどなかった、という結果になっています。

なるほど。

ただ、仮にお受験によって得られた教育環境による2%の影響によって勉強がはかどり、誰もがうらやむ有名大学に進学できたとしましょう。

子が有名大学に進学することで享受できるメリットとして”経済的な安定”が一つ挙げられることと思います。

ただ、ある研究によると、偏差値の高い大学と低い大学に別れ別れに通うことになった一卵性双生児で収入を比較すると、その間に差はなかった、という研究結果もあります。

理由として、結局、経済的な成功に最も影響するのは、通った学校の偏差値ではなく、本人の能力によるところが大きいから、だそうです。

こうした数値に変換できない価値が得られる側面はあるのかもしれません。

ただ、そうした不確定なものに対して、遊び盛りの子供の貴重な資産である時間と、家族でのレジャーや旅行に使えたはずのお金を投入するお受験というイベントは、割に合わない投資なんじゃないかと、私のようなものは思ってしまうわけです。

かと言って、子供が友人から受ける影響は大変大きいので、漫画「東京卍リベンジャーズ」のような個性が強すぎる中学生が大勢在籍している学校への進学は気が引けますが、そうでなければ、子供の幸せを考えた際には、自宅近くの地元の公立小学校、公立中学校、公立高校で十分なんじゃないかなと、そんな感じで考えています。

もちろん、ここで語った内容は、「お受験」という巨大な氷山の一角を軽くすくったものに過ぎません。

当の子供本人が、どうしても通いたい学校があって受験を希望しているパターンや、その他、いろんな要因があるでしょう。

その場合は、子供とじっくり相談した上で検討する価値はあるかもしれませんが、もし単なる親のエゴ「なんとなく」で子供にお受験の道を歩ませるのだとしたら。

一度立ち止まってよく考えてみるべきだと思います。

ちなみに今回の参考文献は↓の2冊です。ご興味のある方はぜひお読みいただいて、お子さんと今後の進路について話し合ってみるのもよいかもしれません。

以上、お受験どうしますか問題の話でした。