こんにちは、Kです。
先日、上野の森美術館で開催されている特別展「恐竜図鑑」に行ってきました。
一般的な恐竜に関するイベントでは、化石が中心ですが、この恐竜図鑑展は、恐竜図鑑などに掲載された古生物の復元図を集めた展覧会です。
恐竜は当然現代には生息していませんから、新たに発掘された化石によって、それまで信じられていた学説がひっくり返ることも多かったそうです。
時代の変遷とともに描かれる恐竜の姿がハッキリと変わっていく経過を実際の絵画を観ながら感じることができ、個人的に大変興味深い展覧会でした。
印象に残っているのは「イグアノドン」という恐竜です。
この恐竜、初期に見つかった化石の中に鋭く尖った円錐形の骨が含まれており、当時の研究者達はそれを「角」だと推測したため、初期の復元画は、サイのような角をもった恐竜として描かれていました。
しかし、後に見つかった化石から、それはスパイク上の親指の骨であったことが判明します。以後、イグアノドンの復元図から頭の角は消えます。
さらに、後々の研究によって、それまでゴジラ型の二足歩行と考えられていたイグアノドンが、尻尾でバランスをとる、頭と尻尾が水平な姿勢で生活していたであろうことが明らかになりました。写真の1番右側の模型が”現時点で”正しいとされるイグアノドンの姿です。
非常に興味深いです。
このように、これまで正しいと信じられていたものが、勘違いだったとわかったときの衝撃たるや、当時の人々にとって非常に大きなものであったと推測します。
医学の世界でも、過去には水銀を投与する水銀治療や、瀉血治療が、ガチで効く、と信じられていた時代がありますから、他人事ではないな…と感じるところです。
これまで常識だと思っていたことが覆されたとき、果たして自分が平静でいられるかどうか。
目まぐるしいスピードで世の中が変化する今の時代、そういった覚悟を常に持っておかないとなぁと、感じながら、会場を後にしました。
特別展「恐竜図鑑」は7/22まで上野の森美術館で開催中ですので、ご興味のある方はぜひ。
以上、恐竜図鑑と常識の話でした。