こんにちは、Kです。
突然ですが問題です。次の3つの質問に答えてください。
① 卓球のラケットとボールがセットで1ドル10セントで売っています。ラケットはボールより1ドル高い。ではボールの値段はいくらでしょうか?
② ある工場では、5枚シャツをつくるのに5台の機械を使って5分かかります。では、100台の機械を使って100枚のシャツをつくるのには、何分かかるでしょう?
③ 睡蓮が生育している沼があります。増殖のスピードはかなり速く、睡蓮に覆われている水面は毎日倍になります。48日後には沼全体が覆われてしまうとのこと。では、沼の半分が睡蓮に覆われるまでには、何日かかるでしょうか?
これは、イェール大学の行動経済学者による「認知反射テスト」です。
数千人を対象に行われましたが、多くの方が出した答えはそれぞれ、①10円、②100分、③24日。
しかし正解は、①5セント、②5分、③47日です。
一見、もっともらしい答えが直感的に出てきてしまう、いやらしい問題ですね。自分の直感を疑い、立ち止まってじっくり考える習慣があれば正答に行き着くことができます。
被験者の中で成績が最もよかったマサチューセッツ工科大学(MIT)の学生でも、平均正答数は2.18だったそうです。ちなみにMITは世界大学ランキング 11年連続首位の超名門です。
正解数の多い人と、少ない人を分けた要因は「衝動をコントロールする能力」と言われています。
この実験には続きがあり、テストの参加者にこんな質問をしました。
「いま3400ドル手に入るのと、ひと月後に3800ドル手に入るのとでは、どちらのほうがいいですか?」
テストの正解数が多い人は、一か月待つほうを選ぶことが多かった一方で、テストの正解数が少ない人は、いま手に入る3400ドルを選ぶ傾向があったそうです。
直感的に判断を下してしまう人は、より衝動的に行動してしまうため、目の前にあるものを獲得したいという欲求を抑えられません。
考えることというのはエネルギーが要る行為です。
しかし、合理的な判断を下すためには、じっくり考えることが不可欠です。
さまざまな問題が立て続けに生じて、性急に回答することが求められる世の中になってきましたが、その際に一度立ち止まって、吟味した答えを出す勇気を持つことが、大きな失敗をしないための防衛策と言えるかもしれません。
「感じるな、考えろ」ですね。
以上、Don’t feel. Think !!という話でした。