仕事

「ハッピーなことばかりの仕事などない」という話

こんにちは、Kです。

皆さんは今、やりたかった仕事に就けているでしょうか。

私は学生時代の目標であった「医師として働くこと」を実現することができました。

医師になったことを後悔したことはありませんし、現在も楽しんで仕事に取り組めていると思いますが、それでも時折「なんだかな〜」と感じる瞬間があります。

こういう瞬間、きっとどんな職業の人にも訪れるものだと思います。

どんなに華やかな仕事をしている人にも、仕事上では見せられない心の中だけの表情があるのではないでしょうか。

先日、こんな本を読みました。

ディズニーランドのキャスト(従業員)さんの仕事の裏側を描いた書籍です。

著者の笠原さんはキリンビールに57歳まで務めた後、東京ディズニーランドに準社員として入社し、以後65歳になるまでの約8年間、清掃スタッフとしてディズニーランドで勤務します。この本は、その8年間の勤務の悲喜こもごもを記した書籍です。

本当の意味でのディズニーランドの裏側ですね。

ディズニーランドの神対応はもはや有名で、キャストさんは誰も皆、笑顔を絶やさず常に親切です。

しかしこの本では、そんなキャストさん達の、意外とシビアな給料事情、現場でのトラブル、仕事にやりがいを感じる瞬間はもちろん、モチベーションを下げられてしまった出来事に関しても赤裸々に述べられています。

いつも笑顔で、常に楽しそうにしているディズニーランドのキャストさんの裏側が垣間見える書籍です。

帯にあるように、「ハッピーなことばかりの仕事などない」は真実です。

自分がこの本を読んで感じたことは、大抵の仕事は人相手に行われているし、行っているのも人なんだなあ、という至極当然のことでした。

AI技術の進歩により、将来的に人の仕事の半分近くが奪われる、なんて話をよく聞きますが、当面は人が人を相手に商売を行う図式は続きそうです。

人間社会におけるトラブルやストレスは、基本的にはすべて人を介して生じるものですから、どんなに華やかで、楽しそうに映る仕事でも、ハッピーだけではない現状がそこにはあるのでしょう。

そして、お客様は神様だ…なんて言葉が一人歩きしている世の中ですが、客が神様ならば、働いているその人も神様の仮の姿、と捉えることもできますね。

老婆に身を扮した妖精に無礼を働いてしまったが故に野獣に変えられてしまったところから物語が始まるのが、ディズニーの「美女と野獣」です。

野獣に変えられないよう、我々は常に、誰に対してでも敬意を払うべきなのだと感じます。

以上、「ハッピーなことばかりの仕事などない」という話でした。