仕事

論語と算盤とバフェットの話

こんにちは、Kです。

先日、渋沢栄一について思うところを書きました。

渋沢栄一とフリーランスの話こんにちは、Kです。 先日、日本橋兜町を歩いていたら、みずほ銀行がありました。 「いや、みずほ銀行なんてどこでもある...

この後、これも何かの縁だと感じ、前々から「いつか読もう…」と思いつつも恐らく永遠に読む機会が無かったかもしれない本を読んでみました。

論語と算盤」です。

「論語と算盤」、タイトルだけ見るとめちゃくちゃつまらなそうですよね。

そもそも何に関する本なのかというと、論語すなわち道徳を用いて、算盤すなわち経済活動を行っていこう、という渋沢栄一の考えをまとめた一冊なんです。ちょっと面白そうじゃないですか?

先日の記事でも触れた通り、倒幕の志士から幕臣となり、明治政府の官僚に、という激動の人生を送った渋沢栄一が官僚をやめて実業家を志した際、自分の志となるものは何かと考えたときに頭に浮かんだのが、幼い頃から学び親しんできた「論語」だったそうです。

ちなみにこの「論語と算盤」、正確には渋沢栄一が書いたわけではなく、彼の講演の口述がテーマ別にまとめられた本のようです。論語そのものが孔子とその弟子の言行を孫弟子達がまとめたものだそうなので、まさに渋沢栄一ver.の論語ですね。

商売をするにあたって道徳的視点を持つことがいかに重要なのか、ということを、ときに論語を引用しながら、ときに渋沢栄一独自の視点から語られています。

人間の勤むべき尊い仕事は到るところにある

与えられた仕事にその時の前生命をかけて真面目にやり得ぬ者は、いわゆる功名利達の運を開くことは出来ない

など、名言のオンパレードなのですが、私にとって印象的だったのは渋沢栄一の蟹穴主義の話です。

蟹は自分の甲羅の形に合わせて穴を掘って暮らすそうです。大きい蟹の穴は大きく、小さい蟹の穴は小さく、かつ形も甲羅をかたどります。

渋沢栄一は、ジャストフィットの穴に暮らす蟹のように、自分の力を過信して身の丈を越えたことをするのではなく、己を知り、自分の身の丈にあった行動をするべきだと述べています。

もちろん、理想を持つな、ということではなく、自己鍛錬は生涯惜しまず続けろという一方で、あくまで、その時その時の自分の能力に見合った仕事に全力を尽くせ、という考えです。

これ、実は投資の神様、ウォーレン・バフェットも同じことを言っているのです。

自分の能力の輪を知り、そのなかにとどまること。輪の大きさはそれほど大事ではない。大事なのは輪の境界がどこにあるかをきちんと把握することだ

渋沢栄一とウォーレン・バフェット、共に歴史に残る経済的成功をおさめた2人ですが、渋沢栄一は株主を募って会社を設立し、その経営に適任の人材を当てはめるといったプロデューサー的な立場で、一方のバフェットは投資で、と互いに自分の力だけではなく他人を活かす能力に長けた人達なので、考えの行き着くところが似ているのかもしれません。

また、2人とも慈善事業にかなりの資産を投じる慈善家だったりと、調べてみたら色々と共通点があるのかもしれません。

自分を振り返ってみても、この蟹穴主義、大事だと思います。

あくまで自己研鑽は怠らず、一方で今の自分の手の届かないものにとらわれずに、現在、出来ることに注力すること。何かを成し遂げるための、単純でありながら最も堅実な方法なのかもしれないと感じました。

ところで「論語と算盤」、私は先述の新書の前に漫画版と図解本を読んでみました。




忙しいのでエッセンスだけ読みたい、という方におススメです。

ちなみに論語で培った道徳を武器に近代日本経済の父と言われるまでの成功をおさめた渋沢栄一、彼にも唯一欠点があったそうです。

女性関係がめちゃくちゃだらしなかったそうです。

一点の曇りなく完璧な人はいないんだなと少しホッとしました。

以上、論語と算盤とバフェットの話でした。